2009年3月7日土曜日

電子署名・タイムスタンプ普及合同フォーラム2009に行ってきた(その2)

電子署名・タイムスタンプ普及合同フォーラム2009では、国民のID管理について、北欧各国のGPKIとID管理の先進的な事例が紹介された。紹介された国はエストニア、デンマーク、スロベニア、オーストリーの4カ国。これらの国はPKIをベースにしたID管理とそれを使った行政ワンストップサービスを提供しており、日本が提供するものよりも遥かによくできたものだった。

1つだけ注意する必要があって、上記の先進例として示した国は日本よりも遥かに人口が少ないということだ。各国の総人口は以下のとおり(数値は外務省より)
  • 日本:約1億2800万人
  • オーストリー:約823万人
  • デンマーク:約543万人
  • スロベニア:約200万人
  • エストニア:約134万人
人口の少ない国では公的なサービスの効率性が上がりにくい。ITを導入したのは効率性を向上するのに必須だったようからだろう。実際に北欧諸国でも人口の多いくにでは、IT化が遅れてしまっているそうだ。

日本では効率が悪いにせよ既に行政サービスが稼働しており、それは長い年月をかけて経験が蓄積されたものだ。日本で国民IDを構築するには、スケールの面や信頼性の面でかなり難しいチャレンジになるのではないのだろうか。

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